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広島市中区袋町|理学療法士による施術と運動療法【フィジオ】

スポーツによるケガ

スポーツによるケガ

スポーツによるケガ

目次

01.スポーツによるケガの原因と種類

 

スポーツによるケガはその原因から、急性のケガ(スポーツ外傷)と慢性的な故障(スポーツ障害)に分けられます。

走っていて急に足を捻挫したら急性のケガ、走るフォームが問題で踵が痛くなるのは慢性の故障になります。

 

ケガの場合は応急処置を行い、それ以上ケガが広がらないようにしたら、壊れた組織の修復を最優先にていケガした部位を元に戻していきます。関節をサポーターやテーピングで固定したり、運動を制限して壊れた組織の回復を促します。

 

慢性の故障の場合、壊れた組織の回復を目指すのは同じですが、再発しないようにするのが最終的な目標になります。多くの場合、自分では気づかない動きのクセが積み重なって故障を引き起こします。そうなると一時的にスポーツを休めば回復するものの、また同じフォームで行うことでやがて同じような痛みが再発してしまいます。(そして体の特性上、再発の時は、前より弱い力や少ない回数ですぐに再発するようになってしまいます)

 

02.スポーツによるケガは種類によって改善の方針が異なる

 

急性のケガの場合、多くは突発的なアクシデントになります。ケガ自体は応急処置でそれ以上の悪化を防いだ後、壊れた組織の修復を最優先とします。修復の途中で負担を掛けてしまうとすぐにまた壊れてしまうので、「スポーツは休止して、まずは安静にしなさい」と病院で言われるのは、多くはこの急性のケガの時です。
ケガをした部位は固定をしたり体重を掛けないようにして守ってあげながら、筋力や可動域を徐々に改善させていきます。
体力が落ちないようにトレーニングはケガをしていないところを中心に行なっていきます。

 

ケガが回復して動きが戻ってくれば、徐々に元の動きを練習して取り戻していきます。テレビでよく見る「アスリートのケガからの復帰、過酷なリハビリの道!」はこの急性のケガからの復帰を取り上げたものが多いです。

 

慢性的な故障の時は、痛い動きをしばらくやらないようにして組織の修復を待つことも必要ですが、それよりも重要なのが“故障の原因を解決して再発を起こさないこと”です。
なぜ故障を起こしてしまったのか、フォームのクセを分析し筋肉や関節の柔軟性のバランスなどを細かくチェックすることが必要になります。一時的に休んで痛くなくなっても、同じフォームで再開するとまた同じ痛みを繰り返します。

 

痛い→休む→痛くない→再開→やっぱり痛い→また休む を繰り返したことで選手が疲れてしまって競技をやめてしまったり、痛いのを無理してやるようになったり、チームの中で居場所がないと感じるようになったりしますので、慢性的な故障を起こした選手に安易に「休んで治せ」とアドバイスするのは危険です。

 

慢性的な故障の場合は「なぜ痛いか」から一歩進めて、「どうやったら痛くないか」を探して、体をそのフォームに近づけていく必要がありますので「痛い動きはできるだけ避けて、痛くない動きをしっかり探そう」という方針になります。

 

最後にこれら2つが両方とも関係したケガが起こることもあります。
例えば走っていて足首を捻挫を起こした場合、その事故がたまたま起こった事故なのか、起こるべくして起こった事故なのか、その原因が重要です。

 

・どんな靴で走っていたか?
・どこを走っていたか?
・どんな走り方か?
・他の選手と接触したのか?
・障害物はなかったか?

 

こういった情報から、靴や走るフォーム、練習の環境に事故の原因があった場合、それを改善しなければまた同じ事故を起こしてしまいます。特にフォームに問題がある時は、足首の回復の後で「慢性の故障」と同じ考え方でフォームの修正に取り組む必要があります。

 

03.スポーツによるケガ、フィジオで確認するポイント

 

・どんな競技か?
・どんなポジションか?
・どんな症状か?
・いつ起こったか?
・どんな状況だったか?
・練習の頻度、時間
・医師からなんと言われたか?
・どのくらいのレベルで楽しみたいか?
・どのくらいの頻度で楽しみたいか?

 

 (学生や実業団選手、プロ選手の場合)
・学年やキャリア
・ポジション
・レギュラーか?控えか?
・チームの中でどんな役割か?
・次の大会の日程
・次の大会の重要度
・スポーツで進学や就職を考えているか?
・プロ契約を考えているか?
・いつまで競技を続けたいか?
・監督やコーチにケガの事実を伝えているか?
・監督やコーチからなんと言われているか?
・食事の内容や回数
・月経周期と体調(女性アスリートの場合)
・その他不安なこと

 

04.スポーツによるケガの解決法

 

施術
スポーツによるケガの場合、「応急処置まではやってもらったけどそのあとは何もなかった」というケースが多くみられます。
固定したままで可動域が制限されたままの関節や伸びにくくなった筋肉などに柔軟性を取り戻すための施術と痛みが残ってしまった部位の痛みを改善させる施術を主に行なっていきます。

 

運動療法
スポーツによるケガの場合はこの運動療法が最も重要です。病院で応急処置だけされて、その後は「痛くなくなったらスポーツ再開して良いよ」と支持されていることも多く、関節や筋肉の硬さに加えて、筋力も低下がみられます。急性のケガ、慢性の故障ともに傷めた部位の周辺は動きを取り戻す必要があります。
また慢性的な故障の改善には体の動きのクセを改善させる目的もあります。次に挙げますフォームのチェックと並行して体の動きを改善させる運動療法を行なって、体に負担のかからない動きの体得を目指します。

 

フォームチェック
スポーツによるケガの際には不可欠です。腰痛や膝痛の時に座り姿勢や歩き方をチェックしたりしますが、それをもっと細かく、スポーツの動きに合わせて行うのがこのフォームチェックです。
スポーツの動作は一般の動作よりも高速で力強いため、わずかな体への負担が通常の何倍にもなってケガや故障の原因となります。同じような動きでも痛くなる選手と痛くならない選手がいるのは、パッと見では同じように見える動きでも、わずかな違いがあるからです。
かつては専用の高速カメラで分析していたスポーツ動作のフォームもスマホのカメラが好感度のスロー撮影に対応したために、どこでも分析ができるようになりました。
ただし、実際にどこに問題があるかは人間の目で見て判断することになるので、フォームのチェックにはある程度の知識と経験が必要です。

 

05.病院受診をおすすめしたケース

 

スポーツによるケガは、多くの場合、病院を受診した後で「リハビリがなかった」「電気と湿布しかなかった」という理由で来院されますので、利用後に病院受診をお勧めするケースは多くありません。
過去の例としては

 

・転倒して膝を打ちつけ歩くと痛い(お皿の骨の骨折と判明)
・サッカーをしていて膝をねじった後から音がする(半月板の軽度損傷と判明)
・バスケットボールで着地してから膝が痛い(靭帯の損傷と判明)

 

上記のようなケースがあります。

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